天保5年からの歴史を持つ江戸切子です。
加賀屋久兵衛が硝子にカットを入れた細工が始まりといわれています。
江戸切子の始まりは、江戸時代後期に江戸大伝馬町のビードロ屋、加賀屋久兵衛が硝子に切子細工を施したのが始まりと言われています。
当時は、透明な鉛ガラス(透きガラス)に、鑢の金棒と金剛砂によって切子細工を施し、木の棒と金剛砂で磨きあげる、熟練した手作業により製作されていました。
江戸切子は庶民の手によって、その採算の枠の中で製作された市井から生まれた工芸でした。
江戸切子の伝統模様
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矢来文様 (やらい-もんよう)
矢来を思わせる斜線を等間隔に入れた文様です。江戸切子の文様の中で最も基本となるものです。
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魚子文様 (ななこ-もんよう)
カット面の輝きが魚卵の粒を思わせる所から名付けられました。矢来文様を細かくしたものです。
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笹の葉文様 (ささのは-もんよう)
根強く生命力に溢れ、風雪寒暖に負けないしなやかな強さを持つ笹葉をモチーフにした文様です。
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八角篭目文様 (はっかくかごめ-もんよう)
竹かごをモチーフにした文様です。連続した篭目紋には魔よけの効果があると言われています。
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菊繋ぎ文様 (きくつなぎ-もんよう)
縦・横・斜めの長い直線を組み合わせるだけで、菊の花が連続している様子を表現しています。
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菊篭目文様 (きくかごめ-もんよう)
菊繋ぎと八角篭目を組み合わせた文様です。非常に高い技術が必要とされます。